歴史好き女子の『おでかけ日和』

史跡や歴史的建造物、寺社仏閣をメインに旅している歴史好き系カメラ女子のブログです。はてなブログ2019.10.14~

第48回 京の夏の旅 現役太夫のいる置屋 輪違屋@京都

やっと今回の京都旅のメイン『京の夏の旅』で特別公開していた所の話を書きます。

ja.kyoto.travel

昨日で全ての特別公開、終わってしまいましたね。今回のテーマが『新選組結成160年&世界遺産』で、ポスターやリーフレットにも新選組といえば・・・なだんだらの羽織がデザインされ、新選組好きには嬉しすぎる夏でした。

花街の名残 島原大門

特別公開されているところを目指して最初にやって来たのは島原大門でした。

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新選組の面々もここを通って足繁く島原に通っていたのかと思うと、なんだかここを通れば幕末にタイムスリップ出来てしまうのではないかと思わせられる場所です。
まぁ、くぐってすぐの場所に現代的な建物や車などがいつも見えるので、ロマンもへったくれもないのですが、そこは得意の妄想で補います。笑
当時の女性にとっては決して楽しい場所ではなかったのかもしれませんが、本か何かで島原は江戸の吉原と違って一般の女性も入れる時があったとかなんとか。

一応書いておくと、ここ島原は太夫を初めとした芸妓さんのいる花街で、三味線などの楽器演奏や舞など、芸を売るところ。江戸の吉原は遊郭なので花魁をはじめとした遊女が色を売る場所。同じように見えて全然違うんですよね。

太夫は芸を売る芸妓さんの中でもトップだから、あらゆる事が一流で、学もあり、どんなお客さんとでも話を合わせられるくらい幅広い知識を持っているのだそうです。同じ女性としても憧れてしまいますよね。

置屋 輪違屋

開館とほぼ同時刻に輪違屋さんに到着しました。
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今も太夫がいて、普段は営業をしているため、一見さんお断りということもあって私の様な一般人は入ることが叶わない所ですが、『京の夏の旅』パワーでこの期間だけは入れちゃいました。

現在はここでも宴会を出来るお部屋があるのですが、幕末当時は宴会会場となる揚屋さん(この近くに建物が残っている角屋さんとかですね)に芸妓さんを派遣する置屋業を営んでいたため、ここに新選組や志士たちが訪れたことはない・・・はず。

それと、これは知らなかったのですが、幕末の頃は『養花楼(ようかろう)』という名前で営業していたそうです。だから、近藤さんたちはここを『養花楼』として認識していたということで・・・もし歴史小説などで幕末に『輪違屋』と書かれていたら正確には間違いということになるみたいです。
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入ってすぐの所の額で当時の名前を確認できました。
輪違屋』という名前は、ここでもお客さんを呼んで宴会を開くようになる際、『養花楼』という名前はあまりよろしくないということで、ここのマークみたいなものをそのまま名前にしたそうです。

1階にあるこちらの座敷でボランティアさんのお話を聞きました。
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畳に所々蝋燭の蝋が落ちていたのですが、それはここで太夫と初めてのお客さんが顔合わせのような儀式をするそうで、その時に垂れたものだそうです。
本当に現役で使われているんだなぁ、とドキドキ。

輪違屋のお庭に何故かマリア灯籠(キリシタン灯籠)がありました。
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ぱっと見普通の灯籠のように見えますが、下の方を見ると実はマリアの姿が刻まれています。表だってキリスト教のお祈りが出来なかった時代に、カモフラージュされたマリア灯籠を拝んでひそやかに信仰を守っていた時のものだそうです。
ただ、何故ここにマリア灯籠があるのかはよく分からないそうです。

輪違屋の縁側、凄くないですか!?
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普通、屋根を支えるために所々柱は立っているものなのですが・・・全くない!!
お庭を楽しむための工夫なのでしょうが、今でも屋根を支え続けているその技術が凄いですよね。

襖には書状が貼られていました。
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これは、芸妓さんたちが馴染みのお客さんに書いた手紙の練習だそうです。
実際送っていないものでこの達筆・・・実際に送られた手紙はどんなものだったのか気になります。

私がここに来たかった理由の1つはこちら。
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新選組 局長 近藤勇の書です。やっと本物が拝めました。
霊山歴史館でレプリカを見たり、本では何度も見た覚えがあるのですが・・・やっと!!
しかもそんな貴重な本物がガラスを隔ててではなく、低めの竹で作られた柵があるだけで目の前にあるって凄くないですか!?
ただ、近藤さんは先ほども書いたとおり、ここを訪れた事はないはずなので、何故かこれがここにあるのかは謎です。

超有名太夫 吉野太夫の書もありました。
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飛鳥川 淵は瀬となる 世なりとも 思ひそめてむ 人は忘れじ」と書かれているそうです。
恋の詩ですね。こちらも普通に床の間にかけられていました。完全に同じ空間にこんな貴重なものがあって良いのでしょうか!?とこちらが勝手に不安になるレベルで至近距離で見ることができました。

もちろん2階も見学OKでした。
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ただ、写真は1階のみOKだったので、撮れたのはここまでです。
暖簾にも輪違屋の記号がついていて、可愛らしいですよね。
2階には太夫の控えの前と、それから写真ではよく見かける傘の間、紅葉の間がありました。傘の間のあの傘の柄は、本物の傘から剥がして使われているとか、紅葉の間は本物の紅葉を壁に埋め込んで型を取り、乾いてからそこに色を塗っているため葉脈まではっきり残っているとか、実物を見ないと分からないことだらけでした。
行って良かった。大満足です。

角屋と島原住吉神社

輪違屋を出て次の目的地へ(まぁ壬生なんですけど)へ向かうついでに少し寄り道。

唯一現存の揚屋建築の角屋さんです。
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こちらも今回の京の夏の旅の特別公開に入っていたのですが、私が行ったときにはもう期間が終わっていました。

こちらは過去に何度か入ったことがあるので、その時のブログを1つリンク貼っておきます。

kurohirame.hatenadiary.com

前回行ったの、こんなに前ではなかった気がするのですが・・・ブログを書いたり書かなかったり結構いい加減なのでこれしか見つけられませんでした。
別のブログで更新していた時のものを移したので、写真が小さいですが良ければこちらも見てみてください。

島原住吉神社にもご挨拶。
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お祭りが近いのか、いつもはない幟旗が立っていて、近くの電柱などにもくくりつけている人がいました。

こちら側にも島原への出入り口の西門があったそうなのですが、今は見る影もなく石碑で説明があるのみです。

さて、次は特別公開している所が3つ並んでいる壬生へ向かいます。
実は数年前までは壬生に住んでいて、友達が島原の近くに住んでいたので、よく歩いた懐かしいルートです。(どちらも今は住んでいないから言えること。笑)

と、言うことで次回は壬生の特別公開のどれかを紹介します。

#京都 #新選組 #輪違屋 

大河ドラマの主人公 徳川家康を祀る東照宮があるお寺@京都

前回のブログで訪れた場所から程近くに、現在放送中の大河ドラマ『どうする家康』の主人公であり、江戸幕府を開いた徳川家康が祀られているところがあるということを、偶々目の前を通りがかって知り、しかも丁度拝観が始まる時間だったこともあり入ってみました。

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こちら、南禅寺塔頭寺院の『金地院』さんです。

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もともとは別の場所に建てられたものが、移築して現在の位置にあるみたいです。
ちなみに、塔頭寺院は、いくつかの建物が並んでいる、大きな寺院の敷地内にある独立寺院のことです。

開いたばかりだから、拝観者はまだ誰もいませんでした。一番乗りです!

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立派な唐門をくぐると、素敵なお庭がありました。
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大きな池にこれは・・・蓮の花かな?ぽつりぽつりと咲いているのが見えました。
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ですが、どうやら出入り口で見かけた見所の鶴亀の庭はこちらではないようです。
と、いうか、鶴亀の庭で有名な所が南禅寺の近くにあるのはネットの写真で見たことがある覚えがあるけれど、もしかしてここ?と無知人間はやっとここでスマホのカメラ以外の使い方を思い出して検索しました。あ、やっぱりここだった。
知らずに入ったくせに期待が膨らみます。笑
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池のある庭を抜けて歩いていると、ん?お寺の中に鳥居?
正直、徳川家康を祀るところと言えば、東照宮だから、あれ?お寺?と入るときに若干違和感はあったのですが、これで謎が解けました。

お寺の中に東照宮がありました。f:id:kurohirame:20230920232443j:image
本殿には家康の遺髪と念持仏が納められているそうです。拝殿には徳川家康像が祀られていたのと、天井に狩野探幽の「鳴龍」が描かれていたのですが、中は撮影禁止でした。
京都の神社では珍しい本殿と拝殿の間に石の間を置く権現造だそうです。

京都って有名どころでなく(私が知らなすぎるだけかもしれませんが・・・)こういう歩いていて偶然見つけた寺社仏閣でも歴史上の超有名人縁だったり、建物に描かれている絵や装飾がこれまた有名な人の手によるものだったり・・・知らないって恐ろしい!と思いつつ、こうやって行く予定がなかった場所でも興味を持って入ると必ず凄いものに出会えてしまうから最高ですよね。知的好奇心をくすぐられまくりです。
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さて、こちらが鶴亀の庭です。思ってたより白石の空間が広い!
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写真だと石の所を大きめに撮るからか、もっと狭いところにどーんと石が積まれているイメージでした。実際に見た方が余白があってずっと好き。
左が亀島で右が鶴島、真ん中が蓬莱石組ですね。
最初は通路に立って見ていたのですが、お寺の方に建物の中から見るといいよ―と声をかけてもらって有り難く入らせてもらって改めて庭を見ると、更に庭全体が見渡せてとても良かったです。
靴を脱ぐ一手間なんて面倒くさがらずに絶対建物から見るのがおすすめです。

ちなみにお庭と建物はこんな感じ。
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この少しの距離と高さの違いが大きすぎる違いでした。

出入り口の近くにあった松の木。
f:id:kurohirame:20230920232446j:image下の方からも立派な枝が伸びていて、不思議な形をしていました。

朝から良いものを見て充実しまくりでした。
次からやっとバスで移動して今回の一番の目的、『京の夏の旅』の新選組関連巡りの様子を紹介します。

 

#徳川家康 #大河ドラマ #京都 #金地院 #東照宮 #寺社仏閣

早起きは三文の徳と言いますが・・・@京都

久しぶりに京都に行ってきました。
先日の3連休のなか日。日帰り弾丸旅行です。
目的は、私の趣味をご存じの方はお察しの通り、現在開催中の『第48回 京の夏の旅』です。

souda-kyoto.jp

テーマが『新選組結成160年&世界遺産』は強すぎる。
一応9月末までの開催ではありますが、場所によっては拝観を終了しているところもありました。それでも行きたいと思っていた場所はまだ期間内だったので、これはもう行くしかないと思いました。
なかなか時間が取れなくてこの日を逃したらもうダメだなと。

既に前置きで熱く語り気味ですが。この『京の夏の旅』については次回以降のブログで書いていこうと思います。

この日は早起きして新幹線に乗り込み、7時30分頃には京都駅に着いていたので、目的地の拝観時間にはかなり時間がありました。
折角朝から来たのだから、いつもは混んでいる所で拝観時間が関係ないところに行ってみようとバスに乗り込んでとある場所に行ったので、今回はそのお話をします。

水路閣琵琶湖疏水

何回か訪れた事がある場所ではありますが、正直、インスタが登場する前でも人が写らず撮影出来たことがなかったくらいのフォトスポット。

8時前に行くと、なんとこんなに綺麗に撮れちゃいました!

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まさかのあの有名映えスポットを独占状態。
出会った人といえば、三門辺りをお掃除されていた方くらいでした。
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みんな南禅寺も拝観するつもりで、それに合わせて来るのかな?レンタル着物待ちの人も多そうですね。
観光地は比較的朝はのんびり夜は早いから、特に拝観時間がない場所は早朝を狙うと簡単に独占できちゃう分かりやすい例でした。笑

蹴上インクライン

水路閣が思った以上に人がいなくて自由に撮影してまわれたので、味を占めた私はもしかして・・・と淡い期待を胸に近くのもう一つの有名映えスポットへ。

蹴上インクラインにも人影0でした!やったー!!
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日中に来ると、人でごった返していて他人を写さずに撮影は不可能に近いんですよね。
これで晴れていたら最高だったな・・・なんて贅沢を言うのは止しておきます。

ねじりまんぽ

ここまで来たらあそこも大丈夫では・・・?と行ってみたねじりまんぽもまさかの観光客0!f:id:kurohirame:20230920173851j:image

まさに早起きは三文の徳だな。京都に着いてからの活動開始時間は特に早すぎるわけでもなく、いつも出かけるくらいの時間だから寧ろ普通なのですが、観光地の朝、凄い。
なんでこれを私は京都に住んでいたときに出来なかったんだ・・・。早起きしさえすれば天気を選んで撮影出来たのに。

ねじりまんぽの中も暢気に撮影出来ました。
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煉瓦造りの建造物が好きなのか、このねじれた感じの積み方が好きなのか、好きなスポットです。

京都に着いて早々朝っぱらから大満足の1日の始まりでした。

 

#京都 #水路閣 #インクライン #映えスポット