遅ればせながら明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
さて、今回は『花の一夢』の一章が書き終わったということで、第一章の解説をしようと思います。
特に史実との時間ズレについて。
先に言っておきますと、物語の流れ上、史実では有り得ない部分が多々あります。
小説ページ
E★エブリスタ
物語の冒頭、総司が今戸八幡にいる描写から始まります。
近藤勇が流山で新政府軍に捕まり、助命嘆願の為に江戸へ帰ってきていた土方歳三が総司のもとを訪れるのですが、ここが間違いです。
永倉新八が後に書き遺した『同志連名控』では「東京浅草今戸八幡松本順先生宿にて病死」とされていますが、『新選組遺聞』によると、総司は二月末に千駄ヶ谷の植木屋の離れへと居場所を変えています。
近藤が流山で新政府に捕まったのが4月3日のこと。
つまり、『新選組遺聞』が正しいとすると土方が仮に今戸八幡へ見舞に来ていても総司には会えないことになります。
↑千駄ヶ谷にある植木屋平五郎の家があった辺りとされる橋の跡。
また、この時期には作中総司の看病をしていた姉のミツは江戸にはいません。
江戸へ撤退してきた新選組から総司の看病を任されたそうですが、まもなく夫や家族と共に庄内藩へと行ってしまいました。
松本良順についてもそうです。
一章の最後に江戸を去る松本先生ですが、実はもっと早くに江戸を出て会津戦争などでも腕を振るわれています。
仙台藩で降伏しました。
実は間違いだらけの第一章でした。
と、ここで自ら暴露することで禊とさせて下さい…。
話しの進行、描写の都合で近藤さんと土方さん以外に少し行動を遅らせてもらいました。
これからもまだ史実に沿いつつ外れつつ物語は進行していきますが、物語は物語として楽しんでいただけたら幸いです。
決して小説の内容が史実だと思われませんよう!!←これが言いたかった
ではまた、どの小説家は私の気分や解説したいものがあればになってしまいますが、ここで少しでも私の書いている作品をより楽しんでいただけるようなブログを書きたいと思っているので、作品共々よろしくお願いします。