歴史好き女子の『おでかけ日和』

史跡や歴史的建造物、寺社仏閣をメインに旅している歴史好き系カメラ女子のブログです。はてなブログ2019.10.14~

日本が誇る名探偵に出会う旅 in倉敷市真備2

前回、の続きです。

と、いってもここからが本当のスタートといった感じですね。

 

さて、川辺宿駅の前にもあった『金田一耕助の小径』を歩きます。

早速交差点で巴御寮人に出会いました。

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金田一シリーズ『悪霊島』に登場します。金田一が彼女の姿を見たとき、激しい戦慄を覚えるほどの美人さん。

 

小径に誘うように進路を指さしているのは森美也子。
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金田一シリーズの中でも有名な『八つ墓村』に出てくるので、ドラマや映画でしか金田一を知らない方でも知っている人物では?

後ろに金田一さんが走っているイラストがあるのもツボでした。

川辺宿駅から小径を歩くなら彼女を目印にすると分かりやすいかもしれません。

 

森美也子が示している道はこんな感じ。
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大きなメインストリートから逸れてのどかな風景が奥に見えてみます。

 

了然和尚は『獄門島』に登場する人物。
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和尚の前で地元の高校生が自転車を止めておしゃべりしていたところを「ちょっとすみませんねー」と急いで撮影。

 

私が行った頃はもう稲刈りが終わった田んぼとまだの田んぼが点在している頃でした。
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どれだけブログをサボっていたかがバレる写真…笑

 

真備ふるさと歴史館前で金田一耕助に出会えました。
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よれっとした袴も帽子も…金田一さんだーと一目で分かる仕上がり。

 

真備ふるさと歴史館はなんと無料で入ることができました。
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ここの館長さん、横溝正史についても川辺宿やこの辺りの歴史についてもとーっても詳しくて、私しかいなかったこともあって展示物を見ながら沢山説明をしてくれました。

ここでは書き切れませんが、その方、横溝正史の友人で音楽について教えていた音楽家から音楽の授業を受けていたとか。蝶々殺人事件でコントラバスのケースに死体を隠すトリックはその先生の案だそうです。横溝正史は最初、死体をグランドピアノに隠そうと思っていたそうで、その音楽家がいなければ話しが少し違っていたかもしれませんね。

それと、驚いたのが、横溝正史が実際に使っていた文机や座布団などがご本人が使っていたほぼそのままの状態で展示されていたこと。え、無料でこれ見れちゃっていいんですか!?と思わず館長さんに聞いてしまいました。笑

と、そんな話しを2時間ほどして、ここで有り難いことに館長さん達が作ったという横溝正史ゆかりの地図をいただき、再び歩き始めました。

 

思いのほか楽しい時間をここで過ごしてしまったので、あとは日が暮れるまで…と少々急ぎ足で廻りました。

 

このウォーキングマップも欲しかったのですが…置いてあるところが分からなかったのでとりあえず歴史館の前のものも写真に収めました。
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歴史館の横の道を歩き、大池を目指します。
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お散歩に持ってこいの遊歩道。

 

弁天島
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この辺りは横溝正史がよく歩いていたとかなんとか…。

 

大池。
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濡れ仏。
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この濡れ仏と弁天島はいただいた地図によると『空蝉処女』という作品に登場するそうで、横溝正史がよく訪れていた場所だからか、この辺りに住んでいる人には小説の描写がすごくリアルでこの辺りの様子にピッタリなんだそうです。と、館長さんが教えてくれました。館長さんが横溝正史にはまったのはそういうところからだとか。

私はまだ『空蝉処女』は読んだことがないので、本屋で探してみようと思います。

 

濡れ仏のすぐそばにはおりんさんがいました。
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こちらも金田一シリーズでもよくドラマ化している『悪魔の手毬唄』に出てきますね。

 

横溝正史がよく歩いていたという帯ひこずりの道を歩いていると、濃茶の祠を発見。
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こちらも『八つ墓村』に出てくる濃茶の尼の名前の元になったところです。

江戸時代に藩家老の奥方が旅路で病に苦しんだとき、茶店の老婆がその地の神社に祈願し、病が癒えたので、その奥方が帰国後に祠を建てて『濃茶のばあさん』として祀ったそうです。


そのすぐ近くに横溝正史疎開して住んでいたという場所がありました。
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…が、残念ながら私が辿り着いたときには閉館していました。

仕事が終わってお昼からの訪問でしたし、ふるさと歴史館でおしゃべりしすぎた…。

また来ます。

 

そこからまた少し坂を上ると、桜大師さんがありました。
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地図によると、『悪魔の手毬唄』にゆかりの場所らしいです。

鬼首村の地形のモデルはこの辺りなのだとか。

 

桜大師さんの鐘撞き堂からの景色。
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少し高台にあり、高い建物もないため、結構いい景色でした。

 

疎開家の辺りまで戻り、横溝正史がよく歩いたという道を再び歩いていると、金田一耕助が畑にいました。笑
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この辺りではキャラクター的なものは金田一耕助で統一されているようですね。かわいい。

 

道の工事を発見して、思わず数年前の大豪雨を思い出しゾクッとしましたが、これは単に道路幅を広げる工事かな?
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私も当時、ボランティアで真備を訪れたのですが、全然様子が違っていて、大通りのお店以外は道を覚えるのが不得手ということもあってどこがどこだか今では正直全然分からないという…。

 

高いところに千光寺さんが見えました。
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こちらは『獄門島』に関係するようです。

足と日没との関係でこの日はここから。

 

この辺りとか、もしかして横溝正史が歩いていたころとそう変わらない景色では…?と思うくらい、なんとなく懐かしい雰囲気。
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確かにお散歩コースにしたくなる感じです。

 

千光寺さんの下辺りにある桜集会所の裏には石仏堂が。
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こちらも『獄門島』関係らしいです。

門島…読み直してみたらどこに登場するか分かるかな…?

 

この辺りの土地神様でしょうか?『地神』と書かれ石碑がありました。
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こういうのも金田一耕助の世界観にぴったりというか、こういう環境が金田一という名探偵を生んだんだなぁと思わせられます。

 

こちらも遠目から…東菌神社さん。
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『神楽太夫』という作品の関係の場所らしいです。

今度は時間に余裕を持って来てお寺や神社の中もしっかりと見たいものです。

 

こちらは駅に向かって歩く道沿いにありました。
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国司神社さん。地元では“くにしんさま”と呼ばれているそうで、『首』という作品に登場するようです。

まだまだ横溝正史作品を読めていなかったり、読んでいても覚えられていなくてピンと来ないパターンが多いですね…。

 

この辺りのマンホールみたいです。
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タケノコが有名なのかな?

 

他にも地図を頼りに立ち寄りたい場所はあったのですが、暗くなってきたのでこの日はここまでにしました。

 

最後は清音駅へと向かって歩きました。

駅への道中に渡った橋から。
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最初、車が沢山行き交っている橋しか分からなくて、しかも歩道らしいものはなく、これを歩くの!?え、怖い…と思っていたら歩行者・自転車用の橋が別にありました。

助かった…。

 

今回のゴール、清音駅へ。
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金田一シリーズを読んだことのある方は見たことがあると思われる『清音駅』。

 

建物の前には金田一耕助の顔出しパネルがありました。
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これに顔をはめれば、清音駅に降り立った金田一の気分になれるかも!?

時間が足りなくて行けなかった場所もありましたが、充実した半日でした。