歴史好き女子の『おでかけ日和』

史跡や歴史的建造物、寺社仏閣をメインに旅している歴史好き系カメラ女子のブログです。はてなブログ2019.10.14~

あの夏へ

6月26日(金)から〝一生に一度は、映画館でジブリを。〟と銘打って『風の谷のナウシカ』『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』『ゲド戦記』が全国の映画館で上映されていますね。

theater.toho.co.jp

 

私もジブリ大好きでして。

金曜ロードSHOWで放送される時はついつい毎回観てしまっています。笑

その中でも『千と千尋の神隠し』は大好きな作品であり、初めて映画館で同じ作品を2回観た思い出の作品でもあります。

 

そんな『千と千尋の神隠し』が再び映画館で観られるというなんとも嬉しい機会ということで、約19年ぶり3度目の映画館での鑑賞に足を運んできました。

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初めてこの作品を観た時は主人公の千尋と同じくらいの歳…いや、千尋の方が少し上かな?くらいの小学生だったのに歳月とは残酷だなぁ…なんて思いつつ…。笑

 

映画館で観ると、大きな画面と素晴らしい音響でやっぱり家でテレビで観るのとは違いますね。
普段は、映画館でしか観られない新しい作品をどんなストーリーだろう?とそちらが気になって足を運ぶことが多いですが、素晴らしい作品はストーリーは知っているし、何度観ていても大きなスクリーンで観られるというだけで映画館に行く魅力があるのだなぁと今更ながらに気づかせてくれました。

 

初めて観た当時は千尋のお父さんが冒頭に言っている「任せとけ、この車は四駆だぞ」の四駆の意味も分からず聞き流していましたが今なら分かるし、そもそも千尋は恐らく車が舗装されていない道を走る事を心配しているのではなくて、道端に祠があって何となく不気味な道を進むことを不安に思って「お父さん大丈夫?」と言っているのに、お父さんの返事は先ほどの「任せとけ、この車は四駆だぞ」というかみ合わない台詞。

この時点で何かに取り憑かれているのかな?なんて細かい所まで気にして観られるようになりました。

 

それと同時に、千尋と同じくらいの時の純粋だった自分がこの作品を観たときの気持ちも何となくですが蘇った気がしました。

ジブリ作品って背景や音もリアルで、こどもの頃に走り回った草原や舗装されていない道の足の裏から伝わってくる砂の感触が千尋の足を通して感じ取れる気がするんですよね。

あー、そういえば最近そんな感触味わっていないなぁ、なんて思いながらそれでも懐かしくて、映像を見ただけで自分が今身体で感じ取ったわけではないのにどんな感じだったか思い出せる。稚拙な表現だけれど、凄いですよね。

それから、銭婆家がある駅で下車したシーン。何故か少し湿度の高いムワっとした、夏休みにこどもの頃感じていた田舎の夏の空気と畑の湿り気のある土の匂いを思い出すのは私だけでしょうか?何故か懐かしくて泣きそうになるシーンです。

 

懐かしいだけではなく、この作品は宮崎駿監督作品としては初めて仕上・撮影の工程がデジタル化されていて、当時注目を浴びていました。

現在では当たり前のことかもしれませんが、当時は画期的だったのでしょうね。

正直、小学生だった私にはデジタルとかよく分からなくて、なんかパソコンで絵を描いいるんだな。初めてという言葉だけで何となく凄いんだなくらいの感覚でした。笑

 

千と千尋の神隠し』で最初に流れる曲“あの夏へ”と共に19年前の夏へと旅立てた気がしたひとときでした。