歴史好き女子の『おでかけ日和』

史跡や歴史的建造物、寺社仏閣をメインに旅している歴史好き系カメラ女子のブログです。はてなブログ2019.10.14~

瀬戸内海に浮かぶ生口島の真っ白な世界in耕三寺

この週末は大型台風19号が関東方面に大きな爪痕を残していったり、ラグビーの日本代表が強敵スコットランドを破って1位通過で決勝リーグへコマを進めたりと、悪いニュースと良いニュースが一挙にやってきました。

去年、西日本豪雨で被害にあった人や、全国からかけつけてくれたボランティアの方の活躍を近くで目の当たりにした身としては、少しでも力になれることをしたいと思っています。

 

さて、10月13日(日)、瀬戸内海に浮かぶ生口島に面白い寺があると前々から聞いていて気になっていたので、行ってみました。

 昭和生まれの寺『耕三寺』

  潮聲山『耕三寺』は、初代住職耕三寺耕三が母親の菩提寺として昭和11年から30年余りの歳月をかけて建立した浄土真宗本願寺派の寺院だそうです。


お寺の中ではかなり新しいものになりますね。

日本各地にある古建築を模して建てられた堂塔が建ち並んでおり、『西の日光』や『母の寺』とも呼ばれているそうです。

私の場合、岡山県住みなので車でしまなみ海道を渡って行きました。

車を駐車して歩いて向かうとひときわ目立つ建物が・・・!!迷いようがありませんでした。

 

 各地にある建物を模した建築物

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中門には立派な像が安置され、柱には昇り龍の彫刻がありました。
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門の段階ですでにすごい!!

日本の建物を組み合わせた感じをイメージしていたのですが、なんだか中国っぽさもあるような・・・?

法隆寺西院倶利伽藍の楼門を模しているそうです。

 

 

チケットを買って中へ。

入って左手にあった建物の鬼瓦がトーマスの仲間に見えて勝手にほっこり 笑
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怖い顔をしているのに、どこか可愛らしくありませんか?

 

 

階段を上るとすぐに五重塔がお目見えです。
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こちらは奈良県にある室生寺五重塔を模したもので、心柱は鉄鋼製です。第二次世界大戦後に作り始められ、1955年に完成しました。

 

 

さらに階段を上がると孝養門が見えてきました。
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10年の歳月をかけて作られたそうで、日光東照宮の陽明門を模したものだそうです。

陽明門よりも色鮮やかで母親をきれいに着飾らせたいからという気持ちが込められているとか。

 

真下から装飾部分を見上げると圧巻の一言でした!!
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まさに色鮮やかで豪華絢爛です。

これ、逆に10年で作れちゃったの!?と思ってしまうくらいでした。

 

 

孝養門を通って本堂側から。
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秋晴れの空と相まって、十分インスタ映えというものな気がする・・・。

現実離れした雰囲気があって、ほかの観光客の方々がいなければ、中国あたりの歴史の渦に飲み込まれたか二次元の世界に飛ばされたかと思いそうなレベルでした。

アブナイアブナイ・・・。

 

 

本堂はこちら
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10円玉でおなじみの京都・宇治にある平等院鳳凰堂を模しているそうです。

実は日光東照宮には行ったことがないので、テレビや写真で見たことしかなくて、へぇ~くらいにしか思っていませんでしたが、元京都市民なので平等院鳳凰堂なら見たことがあります。

形は確かに似ているけれど、こんなに派手ではなかったような・・・?笑

参考にした建物よりもさらに朱を入れたりして豪華絢爛に仕上げていくスタイルだったのでしょうか?

池に映る姿と合わせて見るのが好きな平等院鳳凰堂ですが、全く別のものとして見られてこちらの本堂は本堂で素敵でした。

 

この回廊も素敵・・・!!
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朱色と金の組み合わせは本当に豪華で派手な雰囲気になりますよね。

 

 

空に向かってそびえる『救世観音大尊像』。
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大きい・・・近くで見ると思いっきり上を向かないとお顔を拝めません。

太陽に照らされて神々しい・・・。まぶしくてじっくりとはお顔を拝見できませんでした。

後で自分で撮った写真でこんなお顔をしていたのだなぁと 笑

こちらはコンクリート製で、法隆寺夢殿のご本尊・秘仏救世観音がお手本だそうです。

 

・・・行ったことのある方はあれ?と思われたかもしれませんが、この時若干順路を間違えていました。

 

 

地獄から極楽へ…千仏洞地獄峡

 本堂向かって右手にある入り口から洞窟へ…

こちらは『千仏洞地獄峡』といって、約350メートルにわたる地下霊場です。

入り口からこんな感じでずらーっと仏像が並んでいます。
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仏教世界の地獄観・極楽観が描かれています。建設時には富士山の熔岩や浅間山の焼き石も使用されたとか。

 

 

地獄を描いた彫刻が並んでいました。

暗い中で見ると結構怖い・・・。
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等活・黒縄・衆合・叫喚・大叫喚・焦熱・大焦熱・阿鼻と八大地獄が説明付きで・・・。

私の中では漫画『鬼灯の冷徹』のイメージになってしまっていますが、そうですよね、地獄って本来こういうイメージですよね。

落ちないように日頃の行いに気をつけよう・・・。

 


地獄の絵を散々見た後でのこのずらっと並んだ仏像はなぜかとても心強かったです。
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『千仏洞地獄峡』というだけあって、千体の仏像が安置されているのでしょうか?

数えてはいませんが、とにかくすごい数でした!!

おそらく本堂、八角円堂の下を通り、救世観音大尊像の前で地上に戻ってきてから、いよいよ真っ白な世界を目指しました。

 

未来心の丘

 インスタ映えで話題スポットと聞いていたので、なんとなく予想はしていましたが、すごい数の人でした・・・。

あれ、下にいた時こんなに人いたかな?レベルです。

 

ここは耕三寺のある山の頂上部分にあり、周りに遮るものが全くないので本当に白い大理石と空のコントラストを楽しむことができます。
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彫刻家・杭谷一東さんが創ったもので、大理石はイタリアのものだそうです。

 

メインはやっぱりここですよね!!

それにしても人が多くて、写らないように撮るのは無理!!
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これでも頑張った方です。

みなさん思い思いの場所でポーズをとって撮影を楽しまれていました。

私が行ったのは3連休のなか日のうえ、お昼前頃でもしかしたら人が一番多い時間帯だったかもしれません。

開館時間の9時を狙っていって、速攻で未来心の丘に来れば、ゆっくり撮りたい場所で撮影を楽しめるかもしれませんね!!

 

登録有形文化財 潮聲閣

 潮聲閣は時間の関係で外からチラ見。
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初代住職の耕三寺耕三が母親の隠居所として建てたそうです。

和洋複合の住宅で、当時の一流の技術を用いて建てられたとか。

 

母の実家である生口島に潮聲閣を建て、母が亡くなってから仏教に帰依し、耕三寺を建てたんですよね。

それ以外にも瀬戸田病院を新設したり、瀬戸田学園の理事長として新校舎を建てたりと活躍し、それらは今でも名前を変えて存続しているそうです。

元々は大阪で発明実業家をして成功していた人らしいので、すごい転身ですよね。

 

 

金剛館でお宝拝見

 耕三寺を出て、道路を挟んだ向かいにある金剛館は、耕三寺の宝物館となっており、鎌倉時代の仏像などを見ることができました。

新しいお寺なのに、こんな古い仏像を所蔵しているとは驚きでした。
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入館は耕三寺の入場チケットと同じなので、それを提示すれば入れます。

実は密かにやっていたスタンプラリーのスタンプラストの5個目がここにあり、コンプリートでポストカードをいただけました。

2種類から選べ、私は『未来心の丘』の写真の方をいただきました。

 

 

お昼はやっぱり名物たこめし

 お寺を出るともう13時近くになっており、おなかペコペコでした。

せっかくなら名物のたこ飯が食べたいとお店を探して『万作』さんへ。

念願のたこめしをいただきました。
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実はこの日のたこめし、私が行ったときにはなんとラス1でして・・・じゃんけんでその最後の1つを勝ち取りました!!笑

たこめしは勿論ですが、汁物や酢の物などに地元のレモンが入っていて、デザートは地元産のみかん。

ここの味覚をたっぷりと堪能できました。

 

 

取材殺到のコロッケを堪能

 たこめしを食べてお腹いっぱいと言いつつ、バラエティの取材や映画にも出たことがある超有名なコロッケが食べたくて歩いていたすぐに見つけられました!!

 

それがこちら、『岡哲商店』さんです。
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ここの揚げたてコロッケと名物おばあちゃんが人気だそうです。

お肉屋さんのコロッケ・・・絶対おいしい・・・!!という元々のイメージをさらに超えていってくれました!!

衣はサクサクで、でも脂っこくなくて。中の芋とお肉が美味しすぎてリアルにほっぺが落ちるかと思いました。

これで90円!!安い!!
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 なんだかたくさん張り紙があると思ったら、全部取材で来られた有名人のサインや写真ばかり!!

吉田鋼太郎さんとか三代目J Soul Brothersとか・・・。

 

 幸せな気持ちになりながら旅を続けたのでした。

 

 

つづく