お久しぶりです。
暫くブログの更新が滞ってしまいました。
実は、小説をとある賞に応募しようと考えていまして、今総力を挙げて執筆中です。
その気分転換にネットにも小説を更新しているのですが、実は『花の一夢』、既に第四章に突入しております。
ヤバい、第二章の解説すら書けていない!!と慌ててやって来た次第です。
『花の一夢』
E★エブリスタ
さて、第二章は『穏やかな日々』という章タイトルでお送りしました。
総司が試衛館に入るところから、そこでの生活を描いています。
まず、第一章からの流れで時期はずれてしまいましたが、沖田総司終焉の地は千駄ヶ谷説を採用しました。
最有力はやはりこちらですよね。
この移動には章冒頭でも書いた通り、松本良順と姉、ミツがそれぞれ江戸から去った事も関係していると思いますが、一番の理由はやはり新選組の沖田総司を新政府軍から上手く隠す為だったと思います。
とある本には総司を今戸で死んだことにし、密かに千駄ヶ谷へと移送したという記述がありました。
今回はそういった話も臨場感を出すために採用しています。
この章で初登場の笹原嘉門。
どんな人物かご存知ですか?
彼は米津藩の家臣である笹原家の出身で、剣術を通して近藤や総司と親しくなりました。
総司の隠れ先を近藤から相談され、植木屋平五郎に頼んだのも彼です。
笹原は小説でも書いた通り、将棋をしたり、甘いものが好きな総司に甘露煮などを手土産に持ってきたと言われています。
この石造りの将棋盤は笹原の死後、彼の墓石の台座として使用されました。
戦災により、墓は造り変えられてしまいましたが、将棋盤は今でも寺に保存されているそうです。
そして将棋駒は半分は総司と共に、もう半分は笹原と共に葬られているという話も残っています。
それと、この第二章を読んで気になるのは総司の士官話と達磨ではないでしょうか。
この話もとある新選組関連の資料で見つけました。
剣術の指南役にと声をかけられたそうです。けれど、総司は達磨を書いて近藤に見せたのだとか。
とても総司らしいとんちの効いた話で、私の好きなエピソードだったのでこの話を通して紹介させてもらいました。
近藤と土方の達磨への解釈は私が想像したものなので、総司が本当はどんな思いで達磨の絵を描いたのかは分かりません。
けれど、そうであったら面白いな、と思っています。
新選組の中では士官の話は近藤が、達磨の話は芹沢が有名ですが、総司にもそういったエピソードがあったのだという事で。
そして、これよりも有名である総司に想いを寄せた女子が自ら命を絶とうとした…という話はここでは描きませんでした。
何故かと言うと、この話は総司が過去を振り返る形で進行しているからです。
これからどんどん人の命と向き合う事になる総司に、試衛館時代は始めの頃は辛かったけれど、良い思い出だったと思ってほしかったのでそうしました。
それと、他の章はどうしても暗い話が多くなってしまうので、メリハリをつける為です。
決して忘れてはいませんよ!!ということで。
第三章からは京に上洛し、多くの記録や供述が残っている時代に突入していきますが、またこのような形で自分なりの解釈を交えてこちらに解説を書いていけたらと思います。
取り敢えず、第三章の解説は近いうちに!!